心電図検査
心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記録する検査です。電流の流れ具合に異常がないかがわかります。
1分間に電気が発生する回数である心拍数も測定されます。前日の寝不足や測定時の緊張により数値が上昇することもあります。
心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録することで、測定時に不整脈があるか、心筋の血液循環が不良(狭心症)になっていないか、心筋が壊死(心筋梗塞)していないかなどがわかります。
要精査・要治療(D判定)は循環器内科を受診し、医師にご相談下さい。要観察(C判定)は年に一度の定期的な健診での経過観察を継続して下さい。
心電図の波形は年齢、体型、自律神経の影響でも変化します。B判定は軽微な所見であり、日常生活に差し支えありません。
なお心電図検査は迅速で簡便な検査ですが、心電図検査のみで心臓疾患がすべて判明するわけではありませんので、もし日頃から動悸、息切れ、脈の乱れ、胸痛、胸部圧迫感、失神(目の前が真っ暗になる、意識を失う)などの自覚症状があれば、念のため循環器内科外来を受診し医師にご相談下さい。
また喫煙や多量飲酒は、急激な血圧変動を招き、血栓症や不整脈、心血管疾患(急性心筋梗塞や急性大動脈解離など)の発症につながりますので、すみやかに禁煙、節酒されることを強くお勧め致します。
RSR’パターン | 心房からの電気刺激は心室に入ると右室は右脚、左室は左脚前枝・後枝に分かれ合計3本の心筋内伝導ルートを伝わり左右心室の筋肉を収縮させます。 RSR’ パターンは、右脚の電気の流れがわずかに障害されている場合に認めます。正常者でも認めることがあり問題ありません。 |
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R波増高不良 | 心電図波形のR波(上向きの幅の狭い波)は、胸の左側の電極で記録した方が、胸の真ん中付近の電極で記録したものよりも大きくなるのが普通です。 これが、ほとんど大きさが変わらない場合をR波増高不良と呼びます。心筋梗塞や肺気腫、心筋症などでみられますが、痩せ型の体型の方にもよく現れます。 |
Ⅰ度房室ブロック | 房室ブロックは心房から心室への電気の流れ(刺激伝導)に障害がある状態です。 I度房室ブロックは、何らかの原因で心房一心室間の電気の流れに時間がかかっているが心室へ刺激は伝わっている状態です。 ブロックの程度が悪化しなければ問題ありません。 |
完全右脚ブロック | 右脚の電気の流れがブロックされた状態です。 基礎疾患のない右脚ブロックは問題のない事が多く、電気の流れは左脚を通って伝わりますので右心の収縮には影響はありませんが、定期的に心電図検査を受けるようにしてください。 |
軸偏位 | 心臓の筋肉が働く時に流れる電流の方向のことを平均電気軸といいます。 この軸が通常よりも右側(時計回転方向)に傾いていることを右軸偏位、左側(反時計回転方向)に傾いていることを左軸偏位といいますが、病気ではなく、特に問題ありません。 |
上室性期外収縮 | 洞結節より早く別の場所で心臓の拍動が指令される場合を期外収縮といい、心房や房室接合部(上室)で発生した場合、上室性期外収縮となります。緊張、興奮、ストレスなどで起こることもあります。 |
心室性期外収縮 | 本来、心臓の収縮が指令されない心室から、通常のリズムよりも早く発生した状態をいいます。 健康な人では興奮、喫煙、過労などでみられます。 心臓疾患の方でみられた場合、危険な不整脈に移行する可能性を検査する必要があります。 |
洞性不整脈 | 心臓の拍動のリズムは正常ですが、興奮の間隔が不整となる状態をいいます。 健康な人でもよくみられ、吸気時に心拍数が増加し、呼気時に心拍数が減少する呼吸性不整脈の一種です。 |
不完全右脚ブロック | 右脚の電気の流れがわずかに障害されていますが、伝導時間は正常範囲内に保たれており問題のない状態です。 いわゆる異常心電図波形として指摘されますが、RSR’パターンと同様に正常者でも認めることがあり問題ありません。 |
上記以外の所見については、「日本人間ドック学会ホームページ」→「一般のみなさんへ」→「人間ドックの検査項目」→「心電図」をご参照下さい。
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